本日から全50回にわたるSpring Framework講座をスタートします。
この講座を最後まで終える頃には、あなたは「実際の業務システムを開発できるプログラマ」になっていることを目標としています。一緒に頑張りましょう!
第1回は、講座の全体像と、これから開発を進めていくための土台作り、「開発環境の準備」を行います。
1. Spring Frameworkとは?なぜ学ぶのか?
まず、私たちがこれから学んでいく「Spring Framework」とは何でしょうか。
一言で言えば、Javaを使った企業向けの大きなシステム(エンタープライズシステム)を作るために、世界で最も使われている技術の総称です。
Springを使う最大のメリットは、以下の2点に集約されます。
- システム開発を簡単にする仕組み(DI/IoC)を提供している
- プログラムの部品同士の連携を、Springが肩代わりしてくれます。
- Web、データベース、セキュリティなど必要な機能が揃っている
- 一からすべてを作る必要がなく、提供されている便利な機能を利用して、本来作りたい業務ロジックに集中できます。
企業で使われているシステム(ECサイト、銀行システム、在庫管理など)の多くがJavaで動いており、その裏側にはSpringが使われています。業務システム開発を目指すなら、Springは避けて通れない最重要技術です。
2. 開発に必要なものと準備
Javaでシステムを開発するためには、大きく分けて3つのツールが必要です。
| 必要なツール | 役割 | 補足 |
| JDK (Java Development Kit) | Javaのプログラムを動かす、またはコンパイル(機械語に翻訳)するために必要。 | Javaの実行環境そのものです。 |
| IDE (Integrated Development Environment) | プログラムを書くための統合開発環境。コード補完やデバッグ機能を提供。 | 「メモ帳」や「テキストエディタ」で書くよりも格段に効率が上がります。 |
| Maven または Gradle | プロジェクト管理ツール。主に依存関係(ライブラリ)の管理を行う。 | Springを使う上で必須です。 |
今回は、最も一般的で使いやすい組み合わせを紹介します。
2-1. JDK (Java Development Kit) のインストール
Javaのバージョンは、現在最も広く使われているJava 17 (LTS) を推奨します。
JDKの提供元はいくつかありますが、Oracle社やAdoptium社のもの(Temurinなど)を利用するのが一般的です。
【インストール手順の概要】
- お使いのOS(Windows/Mac)に合ったJDK 17のインストーラーをダウンロードします。
- インストーラーの指示に従って進めます。
- インストール後、コマンドプロンプトやターミナルで以下のコマンドを実行し、バージョンが表示されれば成功です。
Bash
java -version
- ヒント: 詳しいインストール手順については、「JDK 17 インストール」などで検索してみましょう。
2-2. IDE (統合開発環境) の準備
この講座では、Java開発でトップシェアを誇る「IntelliJ IDEA Community Edition」を使用します。無料版で十分な機能が揃っています。
【ダウンロード先】
IntelliJ IDEA Download
サイトにアクセスし、Community Editionをダウンロードしてインストールしてください。
(※ Eclipseをご利用の方でも講座を進められますが、画面の構成などが一部異なります。)
2-3. 環境設定の確認
IntelliJ IDEAを起動したら、JDKが正しく設定されているか確認しましょう。
- IntelliJ IDEAを起動します。
- 「New Project」画面、または「Settings」を開きます。
- プロジェクト設定の項目で、先ほどインストールしたJDK 17が選択されていることを確認します。
3. 簡単なJavaプログラムの実行テスト
環境が整ったところで、本当にJavaが動くか試してみましょう。
IntelliJ IDEAで「New Project」を選択し、「Java」プロジェクト(ビルドシステムは「No build tool」でOKです)を作成します。
3-1. サンプルコード
作成したプロジェクトの中に、Hello.javaというファイルを作成し、以下のコードを記述します。
Java
package com.example.myproject;
public class Hello {
// プログラムの開始点となる特別なメソッド
public static void main(String[] args) {
// 画面にメッセージを出力する命令
System.out.println("Spring講座、スタート!");
// 変数を使った計算
int x = 10;
int y = 5;
int sum = x + y;
System.out.println("10 + 5 は: " + sum + "です。");
}
}
3-2. 実行
IntelliJ IDEAの画面内で、mainメソッドの左側にある再生ボタン(▶)をクリックして「Run ‘Hello.main()’」を選択して実行します。
画面下部のコンソールに、以下のような出力が表示されれば成功です!
Spring講座、スタート!
10 + 5 は: 15です。
これで、あなたが作成したプログラムが正しく動き出す環境が整いました。
✅ 本日のまとめ
- Spring Frameworkは、業務システム開発に必須のJavaのフレームワークである。
- 開発にはJDK 17とIntelliJ IDEAが必要である。
- 簡単なJavaプログラムを実行し、環境構築の確認を行った。
🔔 次回予告
第2回からは、いよいよSpringの理解に欠かせない、Javaの「オブジェクト指向」を復習します。業務レベルのシステムを組む上で重要な、「クラス」「オブジェクト」「継承」「インターフェース」などの概念をサンプルコードとともに確認していきます。
次回:【第2回】Java文法の再確認(オブジェクト指向の基本) にご期待ください!


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